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Jowee Omicil live on stage  - photoy by Gaelle Le Targat

BIOGRAPHY

Who is Jowee Omicil aka Mr. BasH!

Jowee Omicil - Jazz in Marciac - photo by Gaelle Le Targat

これが Jowee Omicil

ジョウィー・BasH!・オミシルは、音楽の世界では常に予測を裏切り独自の魅力を発揮する存在であり、カナダで最も刺激的なアーティストの一人である。ハイチからの移民の両親のもとモントリオールで生まれ育ったジョウィーは、父親の教会で初めて音楽に出会い、賛美歌やゴスペルを吸収していった。15歳でアルトサックスを手にしたことが、彼の人生を大きく切り拓く転機となる。

その才能は徐々に注目を集め、数年のうちにボストンのバークリー音楽大学から奨学金を獲得。大学での学びを通じ、音楽的な技術を磨き視野を大きく広げていった。その後ニューヨークでは、オーネット・コールマンやケニー・ギャレットといった革新的なミュージシャンたちと時間を共有する中で、音楽を「自由で恐れのない探求の場」と捉える姿勢を確立していった。

精神的なルーツから都市文化、ポップカルチャーまで、あらゆる要素を独自の視点で取り込みながら、ジャンルや形式にとらわれないエネルギッシュで力強い音楽を生み出している。サックス、クラリネット、トランペット、ローズ、ピアノ、フルート──必要とあらばどんな楽器でも手に取り、その瞬間にしか生まれない音を全身で表現するアーティストだ。


ジョウィー・オミシルの活躍は、いまや世界中へと広がっている。これまでにロイ・ハーグローヴ(Roy Hargrove)、トニー・アレン(Tony Allen)、アンドレ3000(André 3000)、マーカス・ミラー(Marcus Miller)、ワイクリフ・ジーン(Wyclef Jean)、JBダンケル(Air)、ハーリン・ライリー(Herlin Riley)、そして若手ポップアーティストのカジ・ランビスト(Kazy Lambist)など、ジャンルも世代も越えた多彩なアーティストたちと共演した。

2018年、モントルー・ジャズ・フェスティバルでは、クインシー・ジョーンズの85歳の誕生日セレモニーでマスター・オブ・セレモニーを務め、そのカリスマ性と音楽そのものを楽しむ彼の演奏は観客を魅了した。今や彼の音楽は楽器、アイデア、文化をも自在に行き来し、音楽業界に影響を与えている。

2023年には、自身の芸術観と自由の哲学を体現した作品『SpiriTuaL HeaLinG: Bwa KaYimaN FreeDoM Suite』を発表。1804年のハイチ革命にインスパイアされた1時間にわたる即興組曲で、どのレーベルにも属さず、自ら立ち上げたBasH! Village Recordsからリリース。

“本物であること”にこだわり抜いたこの作品は、『The Guardian』『BBC』『Jazzwise』など主要メディアで高い評価を受け、2023年を代表するリリースのひとつとなった。ジル・ピーターソン(Gilles Peterson)はこの作品を「ジョウィー・オミシルの『BasH!エナジー・ミュージック』…忘れられない瞬間だった」と評している。

ジョウィーのディスコグラフィーには『Let’s BasH!』(2017)、『Love Matters!』(2019)、『LeKTure』(2020/Carlos Niñoに影響を与えた)、そして2025年リリース予定の最新作『sMiLes』まで、創造性と自由を貫いた11作が並ぶ。

それぞれのプロジェクトは芸術性と革新性の証で、常にリスナーの予想を裏切る大胆な挑戦となっている。

彼は単なる名手ではない。類まれな即興力で観客を未知の音楽空間へと導く探求者であり、ストーリーテラーである。 2024年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルでは、かつての師・ケニー・ギャレットから「君は即興しているのが分かるが、それが完璧に機能している。まるでパーティだ」と評された。

ジョウィーのライブは楽曲の演奏という枠を超え、まるで一夜限りのDJセットのような没入体験を味わえる。

彼は演奏者でありながら、観客やバンド、そしてステージ全体を自在に操り、音楽を通じて喜びと好奇心を届ける。彼の芸術の中心には、BasH!(Beauty Ascending Socially Honestly)という理念がある。—「美を誠実に社会の中で高めていく」という信念だ。

その表現の場は音楽にとどまらない。Netflixシリーズ『The Eddy』(ダミアン・チャゼル監督)への出演や、映画『Mr. Aznavour』でのサミー・デイヴィス・ジュニア役など、映像作品でも彼のアーティスティックな存在感は際立っている。また、自身が創設したBasH!Akademyでは、カリキュラムを通じて、学生や観客の自己表現を促す活動も行なわれている。

常に新しいサウンドと探求心を求め続ける、遊牧民のようなアーティスト。

その歩みがとどまることはない。行く先々で変革をもたらすジョウィー・オミシル──その才能は、まさにグローバルスケールだ。



Jowee Omicil @ Diskunion Japan

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